日本には「おいしい水の基準」が数値化されていますが、イタリアではどうでしょうか?前回イタリアの水道水質は日本ほど恵まれていないというお話をしました。基本的にヨーロッパの水はミネラル成分が多く含まれた水が多いのですが、数値化された基準というのが見当たりません。でも、イタリア人の人達の水に関する表現はとてもストレートでユニーク。そこで「イタリア人が感じる“おいしい水”の基準」がとてもよく表現されているイタリアの言葉を紹介しますね。
イタリア語でミネラル分が極めて少ない水は『オリゴ・ミネラーレ』と言います。また日本の水道水のような軟水の水は、すべて『アクア・ドルチェ』。甘く、まろやかな水、と表現します。
これに対し、ミネラル分の多い水を『アクア・ドゥラ』とか『アクア・クルゥド』と言います。加工していない水、硬い・どぎつい・険しい・厳しい、丈夫な、といったニュアンスを持つ表現です。
こうして見てみるとイタリアでも日本でも、おいしい水はミネラルをほんの少しだけ含んだ水、ということになります。