アクア・セラピー

カラダに良い水

「ミネラルがほんの少し含まれている水」が美味しい水と感じられるのに対して、カラダに良い水とはどんな水でしょうか。答えはカンタン。カラダに必要なミネラル成分がたくさん含まれている水です。

 

日本では、そういう水はたいてい「鉱泉」(湧き出す温度の低い温泉)と呼ばれている“温泉”になります。温泉でも水でも、そこに含まれるミネラル成分が多くなればなるほど、味は個性的なものになってゆくのですが、時には「美味しい温泉」というものもあります。

例えば、長野県にある毒沢鉱泉。ここの温泉は、さわやかなレモン水のような味がします。それから奈良県にある十津川温泉。ここの温泉は、出汁割の玉子水のような味がしてとてもおいしく飲めます。どちらも飲泉許可を取っている温泉ですので、旅先に選ばれた時はぜひ飲泉(温泉を飲む)されることをおすすめします。

 

また、イタリアでは温泉でありながら飲泉(温泉を飲むこと)にしか利用されない源泉もあります。こういった温泉は、紀元前の昔から病気の症状を軽くする“自然の薬”として飲まれてきました。そのため、現在でも病院などの医療機関でしか使われない温泉(飲泉)も少なくありません。また温泉でありながら、ミネラル水として売られている水もあります。

例えば、「水百花 mineral water図鑑」の中でも紹介しているサン・ペリグリノ。このミネラル水は、ベルガモの山間に残る飲泉専門の温泉地「サン・ペリグリノ・テルメ」がオリジナルです。きめ細やかな炭酸の気泡が示す通り、泉質は炭酸泉です。残念ながら温泉地は寂れてしまいましたが、世界中に名を馳せるブランド・ウォーターの正体は、サン・ペリグリノ・テルメの源泉水なのです。

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竹村 和花

投稿者の記事一覧

温泉研究家(温泉学会 理事)/水ソムリエ(Idro-sommelier®)&水鑑定士(n.2689)/(社)日本旅行作家協会 正会員(トラベル・ジャーナリスト)
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わたしの専門は水。温泉やミネラルウォーターなど、ヨーロッパで古くから実践されてきた飲泉やミネラル水を活用したアクアセラピー(Idro-terapia)になります。2008 年にヨーロッパに活動拠点に移してから、温泉と源泉環境(地下水源環境)や伝統的な飲泉(温泉利用)・法環境をテーマに取材・研究を続けています。

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